くしゃみは呪い返さなければならない
なぜくしゃみの後に「あーチキショウ!!」とか言うのか、というブログを目にしたので、書いてみます。
大学の卒論が「呪い」だったので、ふと懐かしくなりました。ちなみに、卒論のテーマは全国各地の「蛇に関する呪い・伝承」でした。
小さい頃、「くしゃみを三回連続でしたら、誰かに悪い噂をされている」とかありませんでした?
然もありなん、くしゃみは一種の呪いなんです。
くしゃみは、「吐息とともに霊魂を離脱せしめるべく誰かが呪いをかけたことによって起ると考えられていて、その災いを防ぐためのいわば呪詛返しの呪文がクソハメ、クサメであった。今日でも、くしゃみのあと、思わず「くそっ」とか「ちくしょう」という悪罵が口をついて出るのを聞くことがるが、くしゃみのあとにこの種の言葉を発しなければならないという感覚はながく残っていた。
図書館のレファレンスからの引用です。
昔々の伝承が今にまで伝わって、動作だけは残ってるんだけど、結局なんの意図があったのかは忘れられてるタイプのやつです。
こんな感じのものは他にもあって、例えば「かごめかごめ」なんかは有名ではないでしょうか。
あれは「後ろの正面」をあてる遊びではなく、何かの儀式だった、みたいな話があります。
「目隠し鬼」などと同じく、大人の宗教的儀礼を子供が真似たものとされる
「かごめ」も、幼少期は「囲めのことかな?」とか思ってましたが、ちょっと調べてみると、「かごめ」の漢字表記を「籠目」とする説もあり。
その「籠目」というのは魔除けの効果があると言われています。
六芒星を、日本では籠目紋と呼び、魔除けに使うことがある。これは、六角形に編まれた籠の目にこのマークが現れるからだ。
籠目籠目。こうして書いてみると、呪い(まじない)に見えませんか。
割と現代社会にも呪いの痕跡はちょこちょこあったりします。
そもそもお祭りだってほとんど神を崇め奉るためのものなので、結構呪ったり祝ったり。
私はもともと呪いは信じておらず、「呪い=非科学的」という立ち位置で卒論書き始めたのですが、最終的には「科学の別の捉え方が呪いや信仰なのかも」と思うようになりました。
面白そうだな、と思った方には、こちらの書籍などがおすすめです。