大阪の梅雨は、東京よりも雨が強いのか
高校は学年で10人もいなかった地学選択の雁ヶ音です。女子です。
似非理系の6年ぶりくらいの自由研究のようなものです。
Web小説について語り合うスレッドで「俺の知ってる梅雨と全然景色が違うんだけど…」という話になり、関東では「晴れが少ない」時期であり、関西では「強い雨の日が多い」時期であるという気象上の違いがあることが明らかになった回
— 美山 吹 (@suimiyama) 2017年5月31日
初めて知った!と思ったのですが、デマや勘違いの多い昨今なので、気象庁のデータから見てみました。
以下、考察結果です。
調査方法
強い雨ってことは、多分「短時間に多く降る」ってことだろうと思うので、
1. 関東甲信と近畿の平均的な梅雨入り・梅雨明けの日を調べる
2. 大阪市・東京の梅雨の期間中の10分間の最大降水量を5ヵ年分比較する
3. 本当に近畿のほうが強い雨が多いのか考察する
さっくりと以上の3ステップで調べてみます。
1. 関東甲信と近畿の平均的な梅雨入り・梅雨明けの日を調べる
以上より、
関東甲信
平 年 6月 8日ごろ 7月21日ごろ
近畿
平 年 6月 7日ごろ 7月21日ごろ
ということがわかりました。
結構同じくらいなんですね!
次のステップでは、6月8日~7月21日を目安に、降水量についてデータを引っ張ってきます。
2. 大阪市・東京の梅雨の期間中の10分間の最大降水量を5ヵ年分比較する
↑ふええしゅごいよおってなるくらい簡単に欲しいデータが取れます…
条件は、
・東京と大阪
・10分間降水量の日最大
・6月8日から7月21までの日別値を2012年から2016年まで表示
で抽出しています。
そして抽出したものがこちらです。
女子力の欠片もないこの感じな。
グラフ内の~2.4mmって表記が気になるけど、学校じゃないので読者の心の目で修正をお願いします。
正しくは0mm>x>2.5mmです。0mmは別で集計してるので。
あと、ここから作ったグラフ。
こうしてみると、東京の梅雨って毎年同じような表情をしているみたいですね。
3. 本当に近畿のほうが強い雨が多いのか考察する
※上のグラフと見比べると楽しいです(感想)
降水量は大体2.5mm刻みで見ています。ちなみに2.5mmの根拠はないです。
データ出してから「そういえば猛烈な台風とか指標あったし、雨もあるのかな」と思いましたが、
次回の課題にします。
その上での考察です。
東京に比べて、大阪の雨は強いのか?
10分間に7.5mm以上の雨の回数は、確かに大阪のほうが多いです。
5年間で、東京は合計5回なのに対して、大阪は8回です。
特に2016年すごいですね。6月23日からの3日間がすごい。
また、2.5mm~4.9mmクラスも大阪が多い。
5年間の合計で、東京は18回に対して、大阪は30回。約1.7倍ですね。
ですが、5mm~7.4mmのクラスになると、東京のほうが多いです。
5年間で、東京は7回なのに対して、大阪は3回でした。
東京は晴れが少ないのか?
正直これは雲量見たほうがいい気がするのですが、今度の宿題にします。
数日後またデータ出してみます。
一応、比較的弱い2.4mm以下のクラスを見ると、東京のほうが回数が多いです。
東京は5年間で81回なのに対して、大阪は51回。約1.6倍。
確かに、大阪に比べると、ちょろちょろした雨がたくさん降るのが東京、って感じがします。
結論
大阪と比べた時の東京
- 2.4mmくらいの雨が降る日が多い
- 弱い雨が降ることが多く、全体的な回数も多い
東京と比べた時の大阪
- 雨が降らない日が多い
- 2.5mm~4.9mmクラス、また7.5mm以上の強い雨が多い
以上から、
「確かに大阪は東京に比べて強い雨が多い印象がつきそうだし、東京は晴れが少なそう」という感じでした(小並感)
私は生まれてこの方ずーっと関東の民なので、梅雨にもスタイルの違いがあるのは初めて知りました…楽しい。
次は雲量から考察してみたいな、と思います。